お盆の意味
お盆は盂蘭盆(うらぼん)というのが正しく、インドの言葉で「逆さに吊り下げられた
苦しみ」という意味のウランバナを漢字に音写したものです。
むかし、お釈迦様の弟子の目連尊者の亡き母親が餓鬼道に落ちたのを知り、お釈迦様の
教えに従って多くの高僧たちに供養し、母親を救った仏教説話と日本古来の民俗信仰が結
びつき、今日のお盆の行事になりました。仏様や先祖の恩に感謝し、力強く生きることを
自覚する行事です。
ご家庭でのお飾り
最近はお部屋のスペースに合わせ、コンパクトに精霊棚(盆棚)を設けたり、お仏壇の
中にお霊供膳や季節の初物をお供えされてお盆の飾りとされる方も増えています。お盆提
灯もお部屋やお仏壇の大きさに合わせて、一対もしくは一脚ご用意下さい。
お盆提灯
お家の門口や玄関先でおがらを焚き、迎え火をしご先祖様をお迎えします。地域によっ
てはお墓にお参りをしてローソクの火とともに線香を手向け、その火を盆提灯に移して家
に持ち帰ります。提灯の灯りで道に迷うことなく一緒に家まで導くという意味が込められ
ています。また帰って来られる精霊をもてなす意味もあります。
ただ、安全性の面から実際の火を持ち帰るというのは難しいご家庭も多いと思います。
実際には電池式ローソクや火を提灯に移すフリをしてお迎え下さい。
新盆(初盆)
亡くなられて四十九日を終えられ、初めて迎えるお盆を「新盆(にいぼん)」「初盆(はつぼん)」と呼びます。また一周忌の法要も営まれていない時点でのお盆は、故人への追慕の心も強く当然ふだんのお盆よりお飾りやお供えを盛大にします。
精霊棚には故人の好物をお供えして下さい。盆提灯は本来白無地の物をお使いいただき
ますが、一年だけの使用になるので、最近では色つき、絵柄入りの物を最初からご用意さ
れる事をお勧めしています。