こんにちは。翠光堂の髙橋です。
映画「ドリーム」を観に行ってきました。
九月末に公開されていて、上映本数も少なくなっており、朝一で観に行ってきました。
NASAで働いていた黒人女性三人の実話に基づく物語。
ソ連との宇宙競争が激化した時代。計算係として働いていた女性たち。コンピューターの発達がまだまだだった時代に、ロケット発射から帰還までの計算は人が行っていました。
黒人差別、男性至上主義が色濃くあるなか、たぐいまれな計算の才でその風潮に風穴をあけていきます。
ある女性は管理職にはなれないとか、ある女性は技術者を目指すと新しいハードルが追加されるなど、執拗に前へ進ませようとしない白人を、見事にかわしていきます。
白人の中には黒人や女性という事にとらわれず、その才能や仕事ぶりを見抜き中枢へと導く人達も居ます。ただ差別への自覚がない事もその黒人女性から指摘される場面もあります。
映画に描かれているだけでも、トイレは白人専用と黒人専用に分かれ、バスも図書館も、学校も明確に分かれて存在していました。黒人の使ったコーヒーサーバーは、翌日に変えられ、分けられたりしていました。これらはわかりやすい事実かもしれませんが、現実はもっと陰湿で執拗なものだったんだろうと感じられます。
劇中、白人男性は白ワイシャツにネクタイ、女性もベージュのスカートに黒のカットソーと地味な雰囲気に対し、黒人女性はミントグリーンのアメ車に乗り、色とりどりのファッションと高いヒールを履き、胸を張り陽気に挨拶をかわしていたのが印象的で象徴的でした。
色々考えさせられる部分もありますが、女性たちのはつらつとした陽気さでどこか勇気を貰えた映画です。おすすめです！！
