仏壇仏具の豆知識|国産仏壇専門店 翠光堂

これからお仏壇をお買い求めになられる方、既にお持ちの方にもお役に立つちょっとした豆知識をご紹介致します。

初めに仏具を外に取り出します。輪灯や鶴亀のローソク立てなど、ハメ込み構造の仏具は上部分からつまんで持たずに、部品が抜け落ちないように下から支えるように持つのが基本です。 せっかくお掃除をしようとして、不注意からお仏壇を傷つけてしまう方もいらっしゃいますので注意しましょう。

■チェックポイント！
組み立て式の仏具の場合、対がある場合は一度に分解せず、片方を完成見本にしてひとつずつ掃除してください。 あとで組み立てる順番が分からなくなるという事態が防げます。

・知らない間に変色してしまった真鍮製のお仏具は、磨くと新品のような輝きを取り戻します。 一般的な真鍮製のお仏具には専用の研磨剤を使います。
表面がセラミック加工されていたり、 黒や茶色に漆が焼きつけられている仏具は乾拭きが基本です。（お磨きは不要です。）

■チェックポイント！
【固形・練り上の研磨剤】
お磨きの効果が比較的長持ちするのは固形や練り状の研磨剤です。 軍手などをして、乾いた布に塗りつけて磨いて下さい。あっという間に布が黒くなり、効果が実感出来ます。 根気よく磨くと徐々に輝いてきます。
【液状タイプの研磨剤】
お手軽に出来るのは液状タイプを水で薄めた液に一分程度浸すだけでくすみが取れるというものです。
ただ、変色は早めに出てきます。彫刻などの凹凸に詰まった研磨剤は硬めのナイロンブラシで取り除いてください。

・仏壇本体のお掃除で最も注意が必要なのは金箔の部分です。素手で触るのは絶対にいけません。
その時には気付かなくても油分が付着し、後になって指紋が浮き出てきてしまいます。 それを布でこすると金箔が剥げてしまいます。ご家庭での処置はまず出来ませんので信頼ある仏壇店に相談しましょう！

■チェックポイント！
金箔の部分は毛ばたきなどで上から下へゴミや埃を軽く払うことが綺麗に長持ちさせるお手入れの方法です。
そのときも力を入れすぎると、毛ばたきの芯の部分で傷を付けてしまいますのでご注意下さい。

・漆塗りの部分も基本は毛ばたきでのお手入れとなります。 それに加えて専用のつやだし布巾を使っていただくと光沢が出ます。
漆は水分を嫌いますので、汚れがひどい場合はお湯で濡らした固くしぼったやわらかい布で拭き、すぐに乾いたやわらかい布で拭いてください。木製のお仏具も同様です。

■チェックポイント！
仏壇内部の水分に注意をしている人でも、お供えのお花から落ちる花粉に気付かないことがあります。
お仏壇の表面が変色・変質する原因となりますのでこまめに払う習慣をつけましょう。

・安全面についてですが、燃え移りの危険がある場所でローソクを燈している危険なケースがよく見受けられます。
お仏具にはきちっとした置くべき場所がありますが、作法よりも安全を重視します。安価な洋ローソクや線香は、煙が出易いので、出来るだけお仏壇の外側に置くことをおすすめします。

お仏壇はご先祖様だけのものではありません。今、生きている私たちのためのものでもあります。
こころのよりどころとしてのお仏壇、そこにはご本尊様、ご先祖様がいらっしゃいます。
お仏壇とは書いて字の如く、御仏(みほとけ)を置く一段高くなった座、つまり壇のことです。ここで言われる壇とは、須弥壇(しゅみだん)です。
ご本尊の宮殿や祖師の厨子を安置する為の台のことを指します。この須弥壇は仏教の須弥(スメール)山を表しており、仏教の宇宙観を表現したものです。
この須弥山は宇宙の中心となる巨大な山をいい、その半分は水中にあり高さ16万由旬(約112万㎞)にも及び、その頂上には帝釈天の宮殿、中腹には四天王の住居があり、山腹に二大龍王が存在するといわれています。このことから内陣を大海と見立て、壇を須弥山とし、仏を帝釈天と相応させ、このご荘厳がなされるようになったと云われています。これらのことはお経の中で語られており、お経に基づいてより具体化されたものが寺院となります。お仏壇はこの寺院をミニチュア化したものなのです。
お仏壇はお亡くなりになった家族やご先祖を祀るためのもの、という考え方が 一般的です。が、お仏壇は家族にご不幸があって初めて必要になるものではありません。お仏壇の中心に安置されているのはご本尊様です。
信仰の対象であり、人の心のよりどころであるご本尊様、仏様をお祀りするお仏壇は、独立した家庭には必ず必要なものなのです。

◆このほかにも下記のような行事があります。お仏壇と向き合う機会はたくさんありますね。

新しいお家を新築されるということは、一生にそう何度もあることではございません。 いろいろと研究、工夫され大変ご苦労の多いこととは思いますが、それだけに完成した時の喜びも大きいものでございましょう。 ご新築後、清清しい新居での生活が始まります。なるほど、皆様方暮らしは、快適で便利なものとなりますが、さて皆様方を見守ってくださるご先祖様については如何でしょうか？
今在る幸せは、ご先祖様のおかげによるところも少なからずあるはずです。 お仏壇をご安置することにより、家に中心ができ風格が備わります。 新築時は、既にお祀りのお仏壇が古くなっていましたらお仏壇を新規に買い換えられたり、お洗濯をして綺麗にされる絶好に機会です。 皆様のお住まいが新しくなるのと同様、お見守りくださる宗派のご本尊様、ご先祖様のお屋形であるお仏壇も新調なされてはいかがでございますか？
きっとご新築のお喜びも倍にふくれることでしょう。

お仏壇の向きについてはいろいろな説があります。まず方位では、西に位置して東へ向かうは吉、北に位置して南へ向かうも吉、北西に位置して南東へ向かうも吉、この他は凶とされてきました。
また、仏教からは南面北座、即ち、北に位置して南へ向かう、または、西方浄土、即ち東向きに安置し西方に向かっててを合わせる。また、ご宗派の本山に手を合わせる等が良いとされています。ごく普通に考えても、南向きか、東向きが良いように思えます。南向きや東向きのご安置なら、南や東の採光が充分に得られ、お部屋も明るく、健康的だからです。出来ればそうされるとよいでしょう。只、現代のように空調や照明の発達した時代では、特にどちらを向いていないといけないという理由も希薄になって来ました。
生活に密着した場所でお給仕がおっくうにならなくて、最低限真北を避けるという形で静かにおまいりの出来る場所であればどこに安置されてもよいのではないでしょうか。

お仏間の型は大きく分けて三種類あります。

よくお客様よりお仏壇をなんでもない時に購入すると身内に不幸が起こるのですか？といった内容のご質問を受けることがあ ります。これは根拠のない迷信です。亡くなった人がいないのに、お仏壇を購入すると不幸が起こるとか、閏年に仏壇を購入してはいけない、と言われたようですがこういった話も迷信です。お仏壇を購入するのに良い時期、悪い時期はありません。
昔はお仏壇を購入するのは命日やお盆・お彼岸・年回忌を機にといった形が多かったのですが、最近は身近な人が亡くなってから購入される方がほとんどです。お仏壇は身内の方にご不幸があって初めて必要になるものではありません。
お仏壇は大前提として、【家庭内でのお寺】という役割を持ち、ご本尊を祀り、朝夕おまいりするものです。そして、仏となった故人や先祖を供養するために、主に位牌を安置しておまいりするものです。長男次男に関係なく、お仏壇は必要です。購入時期は人それぞれなので、思い立ったときが購入時期とも言えます。 少しでもご購入を考えられた時が一番良い時期ではないでしょうか？家を新築・改築する時、お引越しをされる時に仏壇を購入される場合もあります。ご不幸があって忌明け（四十九日）の法要までにお仏壇を整えるとなるとお家にあったデザイン、予算、サイズ、仕様、産地などご希望にあったお品にめぐり合えない方も少なからずいらっしゃいます。
お仏壇は高価な買い物です、また長期にわたってお祀り頂くものです。ご本尊様、ご先祖様をお祀りするお仏壇は、独立した家庭には必ず必要です。出来れば余裕を持って、たくさんのお仏壇・仏壇店をご覧頂き、その中から『このお仏壇なら』と思えるお品に出会えたときにご購入いただくのが最もよいのではないでしょうか。